株式会社ブルームダイニングサービス 杉村明紀社長

「がブリチキン」社長が語る、アフターコロナでも一緒に成長し、社員にも地域にも「花を咲かせる」経営を。

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今回は、株式会社ブルームダイニングサービス 代表取締役社長 杉村明紀 様です。

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【Profile】
株式会社ブルームダイニングサービス
代表取締役社長 杉村明紀 

1979年愛知県生まれ。大学卒業後、物流会社に就職するも、親族が経営する飲食企業に2005年入社。調理・接客・店長・エリアマネージャー・購買担当・開発担当など経て、COOとして経営に携わる。
2012年株式会社力の源ホールディングスに入社。博多ラーメン「一風堂」からの多業態展開、海外進出を果たす。
2020年株式会社ブルームダイニングサービスに専務取締役として入社後、2021年7月代表取締役社長に就任。コロナ禍で主力店舗「がブリチキン。」を中心とした成長戦略を推進する。

目次

骨付鳥・からあげ・ハイボールが看板メニューの「がブリチキン。」を展開

私たちブルームダイニングサービスは、創業者であり現会長の加藤が2006年に名古屋でホルモン屋をスタートさせて以来、ラーメン店、餃子店、居酒屋、カフェ、ダイニングなどを多業態展開し、お客様に様々な付加価値を提供してきました。

なかでも、骨付鳥・からあげ・ハイボールが看板メニューの「がブリチキン。」はFC展開で急成長を遂げたメインブランドです。

しかし、コロナ禍で外部環境も内部環境も大きく変わると外食事業以外の柱を作らざるを得なくなり、非アルコール業態に長年携わってきた私に代表取締役社長のバトンが渡されました。

この2年間は「がブリチキン。」を酒場から定食屋に転換したり、中食事業のテイクアウトやデリバリー、内食事業の食品卸に力を入れたりしてきました。市場が回復傾向にあるなか、今後は「グローカル企業」として、各地域に根ざすことを目指しながら、東南アジアへの進出も果たしたいと考えています。

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コロナ禍での社長交代。経営再建からのスタート

社長に就任して、まず始めたのは自社の状況を確認することでした。どういう経緯で今があるのか。幹部メンバー全員にヒアリングを行いました。
また、1ヶ月かけていろんな店舗の現場に入り、どのようなコミュニケーションとオペレーションが行われているのかも自分の目で確認していきました。

その結果、良くも悪くもマンパワーが強い会社で業務が属人的だということがわかり、業務が個人ではなく組織の機能に紐付くように組織編成するといったアクションプランを立てていきました。
ただし、加藤の社員を大切にする思いをしっかり受け継ぎながら、この会社にあったプランニングをすることにこだわりました。

当然ながら一番苦労したのは、コロナ禍で居酒屋が全く営業できずに先も見えないなかで雇用を守ることでした。当社の強みを生かしてマネタイズできるものって何だろうと考えた結果「がブリチキン。」のマルチブランド戦略を立てるほかに選択肢はありませんでした。

資金も限られるなか、いかにアセットライト(※1)な形で収益化できるかを考えて、からあげテイクアウト専門店、フードコート、キッチンカー、ゴーストレストランなどの新業態を展開していったという感じですね。
(※1 資産の保有を抑えて、財務を軽くすることを目指す経営)

私の強みはこれまでのキャリアで様々な昼業態に携わってきたことなので、昼事業を展開すること自体はそれほど難しくありませんでした。
ただ、難しかったのは採用です。当社の社員は居酒屋好きな人が多いので、昼の新規事業のために新たに中途採用で人材を新規採用するしかなかった。
また、為替の影響や食材の高騰で収益率が低下してしまい、21年5月に作ったビジネスモデルが通用しなくなりました。
これをどうやって改善していくかというのが今の課題です。

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経営で大切にしていること

私がこれまでのキャリアを通して1番大切にしてるのは、会社に関わる全ての人たちに「この会社に入って良かった」「この会社と取引して良かった」「この人に会えてよかった」と感じてもらえる関係性を作ることです。

創業者の加藤が作った経営理念『関わるすべての人、すべての街に幸せの花を咲かせる。』にも通じるものがあり、この理念を社員と共有して戦略を描き、実行していくことを特に大事にしていますね。

「花を咲かせる」というのは、社員がうちで働くことによってステップアップの選択肢を大きく広げ、やりたいことができること。それが一番理想なんじゃないかなと思います。

アフターコロナで実現したいこと

今後3年間で3つのことを計画しています。

1つ目は、もう一度酒場事業にしっかり力を入れて100店舗まで回復させたいと考えています。何より酒場が当社の得意分野ですし、社員も酒場好きな方が多いですから。今年の10月17日にはバル業態全店でグランドメニューをリニューアルします(※1)。メインターゲットの見直しなど徹底的にブラッシュアップすることで主力業態を磨いていきます。
(※1)取材は2023年9月23日に実施

2つ目がコロナ禍の2年間で展開してきた昼事業の14店舗をさらに収益化できるようにすることです。アルコールを扱わない分、原価高騰の影響を受けやすいため、収益向上に向けてはまだまだ改善点があります。そこをしっかり改善しながら、さらに収益を拡大させていきたいと考えています。

3つ目はやはり東南アジア各国でウチの「からあげ」を広めていくこと。
鶏肉というあまり国を選ばない食材で、「からあげ」という日本のカルチャーを中国・韓国はもちろんフィリピン・インドネシア・マレーシア・台湾・シンガポールでライセンス事業として展開していきたいです。

そのためにも、国内で地域に根ざしてちゃんと繁盛させるということをやっていく必要があります。私らは、からあげ・ハイボール酒場のリーディングカンパニーだと思ってますし、人口減少で国内マーケットが縮小しているなかで、特に関東や関西のマーケットで弊社の価値観を共有できるパートナー企業様と本気で一緒に組んでやっていきたいんです。

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地域への思い

それぞれの地域にしっかり根差して地域の人に愛される商売をしていくことが一番の地域貢献だと思うんですよね。
実際、各店舗では、街の商店街と連動してチケットを配布するとか、町おこしのイベントで地元企業としてお弁当を作るとか、Tシャツを作ったり、かき氷祭りをしたり、いろんな取り組みをしています。

なるべく店長に裁量を持ってもらいたいので、個店販促申請や個店商品開発申請もワークフローに組み込んでるんですよ。
店長から自分たちの周年祭をやりたいですとか、町おこしをやりたいですとか企画を出して主体的にやってもらった方が効果が出るし、なによりも自分たちが楽しまないとお客様を楽しませることなんてできないので。

お客様に喜んでもらいたいという意思があって、コンプライアンスさえ守ってもらえれば基本的にはOKです。商材も取り扱えるものだったらいいです。もちろんブランド販促とかプロモーションは本部でしっかりやるんですけど、「がブリチキン。」として楽しみながら、地域で花開いてほしいなと思いますよね。

会社としては地域貢献の一環としてSDGsの取り組みもしていきたいです。
現時点では、環境面に配慮して、袋やストローの素材を環境負荷の低いものに変えていたりします。いずれは廃油のリサイクルなどもしたいですね。
人材面では女性もキャリアアップをしっかり目指せる環境だと思います。個人的には子どもたちに食育のワークショップをしたい思いもあります。

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将来の展望

先ほどもお話した通り、この3年間で国内の「がブリチキン。」をもう一度100 店舗まで持っていこうということと、あえて定量化していませんが、東南アジア展開もやっていこうというメッセージは社内で出しています。

今季の経営方針発表会でもインセンティブ制度とか社内暖簾分け制度とかをやっていくという話は伝えてますし、コロナ禍であまり思うように行動できなかったというところもあるので、営業もそうですけど社内にフォーカスして活動していきたいというメッセージを出してます。

もちろん店舗数が全てではないです。からあげ以外の業態も事業としてリソースが確保できたらやっていきたいという思いはあります。
社員には、ダイニングなど新業態も挑戦してもらえるような環境が作れたらいいですよね。なかなか個人ではそういう仕事の楽しみ方ができないじゃないですか。

ただ、今はまだ綺麗事を言える段階ではなくて。
新しい挑戦をするためにも、どうしても収益は必要になってくるので、今はしっかり収益を上げて、みんなでやりたいことをどんどんやれるような会社にしていきたいというのが本心です。

そして3ヶ年計画のさらに先のために出来る事は、営業キャッシュフローをどれだけプラスに増やせるかということ。既存の事業の収益を上げていかないと綺麗事を言ってもみんなに返せないので。

そのために今期はタスクフォースを立ち上げて、私の直下でいろんなプロジェクトを進めていっています。

例えば、さっき申し上げた酒場事業のブラッシュアップ。もう1つは昼事業の収益化にフォーカスしたプロジェクト。あとはQSC(品質・サービス・清潔さ)の強化などに取り組んでいます。
特にQSCはしっかり上げていかないとお客様を満足させられないですし、ブランドとしても摩耗してしまうので、重要だと考えています。

本部コストも見直して、内製化できるところとアライアンスでできるところをしっかり切り分けて体制を整えていっています。
ただコストを削るという話ではなくて、大事なのは、無駄なものをしっかりと最適化していくということだと考えています。

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必要とする人材とキャリアアップ制度について

必要とする人材ですが、1つ目は弊社の経営理念にしっかり共感してもらえる方。2つ目は素直な人。スキルとかノウハウは後から入ってくるものなので、一部の即戦力が求められるポジションでは必要だとは思っているものの、原則、重要視していません。

私が面接の時によく言うのは、私らにメリットがあって社員にメリットがないとか、社員にメリットがあって私らにメリットがないっていうのは良くないということ。
双方の利害や思いがマッチして初めて一緒に頑張っていけるので、すごく大事なことだからしっかり悩んでください、ということは面接時にお話しますね。

社員のキャリアアップについては、定量評価と定性評価を導入したり、店長に業態を知ってもらうためにジョブローテーションできるようにしたりしています。

ただマネージャーや部長は全員がなれるわけじゃないですし、中には営業以外やりたくない社員もいます。でも、そこで成長を止めてほしくないので、社内独立支援制度やインセンティブ制度を導入して、みんなが楽しみながら成長してもらえる仕組みにしています。

社内独立支援制度でいうと、実はまもなく暖簾分けの第1号が出店する予定です。私は一般的な暖簾分け制度は結構縛りがきついと思うんですよ。
当社も基本的な縛りはありますよ。勤続年数5年以上とか店長経験必須とか。だけど5年以上頑張ってくれたら十分じゃないですか 。

私は本気でパートナーとして一緒に頑張ってほしいですし、創業者の加藤もきっと「がブリチキン。」を広げていく仲間が欲しいと思うので、既存店を譲渡するだけじゃなくて新規出店権も渡してるんです。
信頼関係のもと、みんなが楽しみながら商売して成功につなげて、「がブリチキン。」のパートナーとしてブランド向上にも貢献してくれる、みたいな形なので、社員にとっても弊社にとってもメリットのある取り組みだと思います。

またインセンティブ制度は職位レイヤーに分けて設計しています。
営業の一般社員・副店長・店長・マネージャーまでは一定の項目が達成したら毎月評価に反映する、という感じです。
やはり全員が数字には強くなってほしいですし、興味を持って欲しいと思っています。

こうした新制度の導入はまずトライアルすることが大事だと思ってます。
ロジックがどうこうということも大事だけど、出来ることはすぐやっていかないといけないのが今の外食産業なんじゃないかなと思います。

経営理念で「関わる全ての人」と謳っているぐらいなので、私たちの会社のメンバーはみんな、人と関わることが好きです。
そういった人に対してちゃんと思いやりをもつことができる組織なので、そのなかで楽しみながら一緒に成長していきたいと思っています。

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【URL】

株式会社ブルームダイニングサービスのサイトです。

https://www.bloom-ds.com/

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社名:株式会社ブルームダイニングサービス
本社所在地:愛知県名古屋市中村区名駅3丁目12-10 GS名駅ビル
設立:2006年
事業内容:飲食店経営/店舗プロデュース、コンサルティング、FC本部
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