株式会社トップライン 代表取締役 中嶋洋子様

2024.11.08 - 2024.12.07

社員ファーストの健康経営。「相利共生」を目指しラストワンマイルの配送を。

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今回は、株式会社トップライン 代表取締役 中嶋洋子 様です。

【Profile】
株式会社トップライン
代表取締役 中嶋洋子 

京都生まれ。大手運送会社の経理業務に従事していたが、当時の先輩と同僚に誘われ7名で、2004年に株式会社トップラインを立ち上げる。経済産業省「健康経営優良法人ブライト500」認定企業。安全への取り組み、魅力ある職場づくり、働きやすい職場づくりなどに積極的に取り組んでいる。

目次

名古屋を拠点とする近距離宅配を軸として事業展開。近年はウォーターサーバーの水の配送業務に注力

弊社の主な事業は、名古屋市と近郊の配送センターからお客様の大切な荷物をお届けする近距離宅配です。いわゆるラストワンマイルですね。そのほか、契約企業様の集配、愛知県内の配送センター間を往復する定期便の運行、物量の変化に伴う臨時便の運行、産業廃棄物・PCB廃棄物の収集運搬、ウォーターサーバーの水の配送業務などを行っています。

近年力をいれているのはウォーターサーバーの水の配送業務で、配送エリアを全国に拡大中です。業務を自社化するのではなく、各地で活躍される地域密着型の配送会社に協力をお願いしています。運賃が見合わないなどの理由で大手運送会社も行けないような地域に大手と同じレベルのサービスが提供できれば、ウォーターサーバーを利用されるお客様と、協力会社と、弊社が「三方よし」の関係になれます。

運送業はとにかく固定費がかかるんです。大きな車だと購入価格が数千万円もするうえに駐車場は車の台数分必要です。運賃が高かろうと安かろうと配送先が同じなら燃料費・修繕費・保険代はほぼ同じ。車の償却費も同じです。

会社を維持するために普通は運賃を上げるか、薄利多売を車の台数でカバーしようとしますが、他社と同じことをしても意味がありません。いかに経費を下げて利益を上げるか考えてたどり着いたのが、協力会社さんとウォーターサーバーを配送する業務だったんです。

急成長からの急転直下、9割の取引を失う

複数の業態を持つことになったきっかけは、会社を設立してから5年目に迎えた倒産の危機です。

当時は取引の約9割が大手運送会社の下請けで、ほぼ専属状態でした。どんどん配送エリアが拡大していき、車の台数も大型車ばかり増えて、従業員も100人以上になりました。ところが2009年に行われた郵政改革の余波で、突然、荷受けすることができなくなったんです。

周囲からは大手の専属だから安泰だよねと言われて、売上もうなぎ上りだったので、その状況を誰も予測していませんでした。専属という立場にあぐらをかいて経営方針を変え損ねてしまったがゆえに、取引の約9割を失うことになり倒産寸前まで追い込まれました。

当時、会社のお金を全部かき集めても4ヶ月持つか持たないか。継続雇用できないので社員には頭を下げるしかなくて、すごく迷惑をかけましたし叱られもしました。ほかにも労務関係のトラブルなど様々な出来事が重なり、本当に「無知は罪」だなと今でも思います。前職で経理に少し携わっただけの人間が、経営のことも、運送業のことも、土地のことも何も知らずに経営者になったことでたくさんの方に迷惑をかけて、そのぶん自分も苦しい思いをしました。

この時に会社の本業は大きくしないと決めたんです。ありがたいことに協力者の橋渡しと、会社に残ってくれた社員や協力会社のおかげで、どうにか会社を継続することができましたが、同じことを二度と繰り返さないようにいろんな仕組みを変え、複数の業態を持つ現在のビジネスモデルになりました。

運送業が抱える2024年問題、物価高騰への対策

現在、運送業は2024年問題(※1)をはじめ、いろんな問題を抱えています。これは会社を設立した約20年前から言われてきたことで、いずれドライバーは不足し、化石燃料をはじめ物価は高騰していくと言われていました。実際、軽油は創業当時の1リットルあたり70円から現在は150円台となって、遠くに配送することが厳しくなっています。
(※1)働き方改革法案によりドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題の総称。

そのため弊社では、10年くらい前からドライバーたちに大型車の業務を少しずつ縮小していくと伝えてきました。当時の大型車の業務というのはほとんどが県外へ行く仕事です。東京や大阪へ行くには、先ほどお話しした燃料の問題だけでなく、夜中に配送してくれる人員確保の問題があります。ドライバーだって朝から働いて夜には家に帰りたいと思います。できれば土曜日と日曜日は休みたいですよね。

そこで、修理に50万円以上かかりそうな大型車は廃車にしていくことにしたんです。その代わり4tトラックを増やすからそちらに乗ってくださいとドライバーに伝えました。現在では4tトラックや2tトラックで地場を走る車が主流になっています。

社員ファーストと健康経営

倒産危機、ビジネスモデルの転換、社会情勢の変化など様々な経験を踏まえて、昼夜がんばってくれる社員や協力会社のお陰で会社が成り立っていると感じるようになり、改めて感謝の気持ちが生まれました。

しかし、その後も365日24時間の体制は変わらず、深夜帯に働く人の業務の負担が重いということで辞める人が続出し、社内の雰囲気がすっかり悪くなってしまいました。そういう時って会社がいくら一致団結と言ったところで誰も聞くわけがないですよね。

そこで「社員ファースト」に切り替えたんです。顧客第一は当たり前で、社風が変われば人も変わると考えました。具体的には就業時間や業務の平等化ももちろんですが、「社員の健康=会社の健康」と考えて健康経営を取り入れました。

例えば出勤時に行う健康状態のセルフチェックです。体重・血圧を毎日記録し、月1回は体組成計も記録します。そして健康を維持するための4つの取り組み「青汁大作戦」「GO TO WALK!」「8020運動」「社内菜園部」を展開し、コンビニ弁当やカップ麺が多くなり野菜が不足しがちなドライバーのために、朝ごはん用のおにぎりと野菜スープ、糖質制限用のゆで卵を用意しています。一匹狼的なドライバーが多いなかで、雰囲気を醸成するのに時間はかかりましたが、結果的に社内で健康に関する会話が増えて、メンタル的にもゆとりが生まれたように感じます。

また、毎年行う定期健康診断では全社員が人間ドッグを受診したり、女性社員や乗務員の奥様には婦人科受診を会社負担で実施したり、健康問題が起こったときの医療保険を会社で負担したり、運動促進のため毎月1回のゴルフプレー代を会社が50%負担したりしています。

なぜここまでするかというと、元気で健康だから保険もいらないという考えのドライバーさんが突然倒れてしまったことがあったんです。あとで話を聞くと、救急車で病院に運ばれて即、人工透析しないと命が危ないくらいの状態だったのですが、毎年実施していた健康診断の結果を見ていなかったというんです。

それから社員の健康に対する会社側の関心の低さを反省し、健康状態を積極的に管理する必要があると考えて、健康診断の結果をヒアリングしたり、とにかく健康になるための道筋を考えて実施するようにしています。国が提唱する健康経営といえば禁煙や分煙ですが、安全第一の運送業はドライバーの健康第一です。あの手この手で社員の健康を守ろうとするのは、主婦であり母親でもある私にとって家でしていることと大して変わらないですね。

相利共生で果たす社会的責任と地域への思い

今後は持続的に社員や取引先企業に利益を還元できる運送会社になりたいです。それを表しているのが弊社のスローガン『相利共生』です。意味は共存共栄とよく似ていて、お客様・社員・協力会社のみなさんにとって弊社と関わることが利益・メリットとなるよう、緊密で持続的な関係を持つということです。

この地域は自動車産業が盛んな土地柄ということもあり下請け企業が非常に多いです。やはり下請けになるほど金額的にも時間的にも制約がうまれて取引条件も厳しくなります。昭和の古い考え方では「お客様を大事にすること=お客様に逆らわないこと」と思われがちですが、荷主が赤字だからといって私たちも赤字で配送を請け負うのはちょっと違いますよね。

その点、元請けとして協力会社に仕事を分配することが出来れば、地域の小さな協力会社も力を付けて、大手と同じような労働条件でドライバーを雇うことができるかも知れません。ドライバーの収入が上がって生活が成り立つとなれば、やりがいにも繋がってドライバー人口が増える可能性だってあります。それを担うのが私たちの役目なので、新しい荷主さんを見つけて、5年後には現在のネットワークを100%活かすことができればと考えています。

また、地域に対しては、最近よく気候変動でライフラインが断たれるということがあるので、そうした災害に備えてご近所の方の分も食料を備蓄するとか、停電した場合の発電機も用意するとか、あまり大々的なことは出来ないですが小さな地域貢献を持続していきたいです。

今後も発展するために必要な人材とは

今後、弊社が発展していくためには、荷主様からお預かりした荷物が、誤配やクレームの対象にならないように仕事の品質管理をすることはもちろんですが、それを可能にするのはやはり人なので「人の品質管理」が重要です。

課長や係長と呼ばれる人が、自社の従業員だけでなく協力会社の従業員もうまくまとめて、各々に仕事のやりがいを持たせること。中小企業はそれが出来ないと人がどんどんいなくなっていくんですよ。相手に寄り添いつつも時には厳しく接することも出来る、高いコミュニケーション能力が必要です。

部署によってはコミュニケーション能力をさほど求められない仕事もありますが、どの場合にも共通して言えるのは「人から頼りにされる人間になる」ということだと思います。心身が健康で自立できていれば、自ら進んで仕事ができて業績に必ず繋がるはず。それが会社からの評価と対価につながり、さらに喜びややりがいになるのだと思います。

また、スキルアップの支援として、資格を取得してから3年間勤務すると取得費用が全額会社負担となる資格取得支援制度があります。
実績として国家資格から民間資格まで、約20万円かかる中型免許や約4万円かかるリフト免許、運行管理者、整備管理者の試験や講習費用などがあるので、ぜひ仕事のモチベーションに繋げていただきたいですね。

株式会社トップラインの求人情報

ドライバー

ドライバーの主な業務は、拠点間輸送と呼ばれ、運行ダイヤ通りに指定された場所へ運ぶことが主な仕事です。簡単に言えば、人ではなく物を運ぶバスの運転手のようなものです。業界全体でドライバー職の平均年齢が高くなっていることもあり、力仕事のような負担は最小限に抑えるよう心がけています。例えば、手積み手卸しの業務を請け負うのではなく、カゴ台車を使用する業務を中心に請け負い、ドライバーへの身体的負担を減らしました。

他の運送会社でドライバーの経験がある方も多い一方で、他職種を経験してきた未経験者も当社で多く活躍しています。例えば、営業職などで顧客や社内の人間関係で疲れてしまう方も多いと聞きます。当社は拠点間輸送の形態を取っているため、出勤や退勤時間には多少のズレがありますが、他のドライバーと適度なコミュニケーションが取れ、運送時は1人の時間も確保でき、人間関係が「ほどほど」の距離感で築けるのが魅力のひとつです。

ドライバー経験者の人から聞くには、長距離輸送ではほぼ移動中に人と話すことがなかったり、完全出来高制だと、どうしても個人事業主のような視点が強くて横の関係性がほとんどないため、人と話すことが恋しくなることがあるようです(笑)。

ドライバー職においては同一賃金同一労働の形式を採用しています。
現代のドライバーの労働環境を考慮し、1週間ごとに業務を上手にローテーションさせ、全員が働く時間をなるべく平等にするように心掛けています。従って、未経験で入社した方にもスムーズにローテーションに加わって頂く為にも、全員がすべての便や業務に対応できるように添乗指導などを通じてしっかりと教育を行う体制を整えています。

構内作業員

構内作業員の主な業務は、一般的には「パレタイズ業務」と呼ばれ、行先ごとに商品をわけて、一つのパレットに積み木のように組み立て、最後にラップを巻いてトラックに載せて運ぶ作業です。この仕事は力仕事のように思われがちですが、過去には20代の女性から70代の男性までが働いていたことがあり、年齢や性別に関係なく誰でもできるお仕事です。

倉庫内は屋根があるものの、風通しが良い構造になっているため、季節によっては暑さや寒さと上手く付き合う必要があります。寒い時には暖房器具、暑い時には扇風機や空調服を用意し、皆さんが快適に働けるように設備は整えています。また、例えば夏の暑い日には、休憩時間に皆さんにかき氷を用意して、みんなで一緒に楽しむことがあります。

こうした楽しい時間が、割とチームのコミュニケーションやリフレッシュを促進するのに大切、という考え方が当社には当たり前になっています。働いている方からも、こういった気遣いが嬉しくて、長く続けられる理由と仰っていただけることもあります。

職種に限らず、当社に入社いただいて最初に多くの方が感銘を受けるのは「手厚い福利厚生」です。これは、代表の健康経営への想いが具現化されており、入社者の方々が「こんな福利厚生は初めて聞く」と驚かれることがよくあるんです。代表的なものだと、当社では社員の保険料を全額会社が負担しています。これにより、病気になった際や人間ドックなどで発生する社員の負担は一切なくなります。

これは今も働いているとあるドライバーさんの話なのですが、突然すい臓癌の診断を受けた社員がいました。体に不調があり皮膚科を訪れたところ、すぐに大きな病院で診てもらうようにとの指導がありました。大きな病院で診た結果、すい臓癌だったとのことで、早期の段階だったためすぐに手術を行いました。現在はもう復職していますが、このような状況になった時、手術やリハビリのために3ヶ月以上は休まざるは得ないと思います。通常の会社なら、その間は有給休暇を使うところですが、それがなければ欠勤となり、高額な医療費や生活費などがドライバーさんの負担になってしまいます。

しかしながら、当社では、そういった状況にならないよう、病気などに対応する保険を適用しておりますので、ドライバーさんが休んでいる間も保険が適用され、ほぼ同じ収入を保障することができました。「手術後のリハビリ期間も、安心して過ごすことができ、現場に復帰することができました。」と、今でもドライバーとして最前線で活躍頂いてます。

他にも、歳を重ねて健康リスクが高くなってくることを配慮し、健康診断では、全員が人間ドック受診、歯科検診費用は初回分は全額会社負担。「疾病予防」にも気を配っており、禁煙サポートのため、禁煙外来での治療費全額会社負担(保険診療治療期間)、禁煙に成功したら決算賞与がアップします。(過去に実例として、5万円の支給あり)

さらには、食事の偏りを是正するため、青汁や会社で菜園している野菜を使ったスープなども提供しています。これも社員の病気をきっかけに、会社を支える社員の健康を守ることがトップの重要な役割のひとつだと考え「健康経営」に真摯に取り組んできた代表の想いからひとつひとつ生まれたものなんです。

自ら、おにぎりやスープなどを手作りし、差し入れしてくれる、他にはなかなかいない、「従業員想いの会社」であなたも働いてみませんか?

株式会社トップラインの求人要項

職種名
①ドライバー
②構成作業員

雇用形態
①正社員
②アルバイト/パート

勤務先住所
愛知県小牧市村中葭池 1244-1
愛知県小牧市村中葭池 1244-1

勤務時間
①4:00~13:00
※様々な時間帯を週交代でローテーションします
※上記表記は一例となります
②11:00~18:00の間でシフト制

休暇・休日
①完全週休2日制
②完全シフト制
※有給休暇あり

給与
①月給315,000円~
通信費・交通費 別途支給
※燃料費高騰の為、燃料補助支給中
※賞与あり(年1回+年末繁忙期手当支給)
②時給1,100円~
※昇給あり

手当/待遇
・社会保険完備
・健康診断
・人間ドック
・8020運動(オーラルケア用品を支給)
・青汁提供
・禁煙サポートや手当の支給(保険治療内の禁煙外来治療費会社負担、禁煙成功者には決算賞与に追加支給あり)
・医療保険の加入(自己負担なし)
・会社契約のリゾートホテル利用可能
・ゴルフコンペ
・インフルエンザ予防接種 助成金支給
・屋内禁煙
・事務所内、健康器具あり
・血圧や体重管理などの管理サポート
・ストレスチェック
・残業手当あり
・深夜手当あり
・車・バイク通勤可

応募資格
①<必須>中型免許
※フォークリフト運転技能、運行管理者の資格保持者優遇
※資格支援制度あり
②特になし

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