女性が活躍する「お直しコンシュルジュBIG MAMA」が考える働きやすい職場環境

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今回は、株式会社ビック・ママ 代表取締役社長 守井嘉朗 様です。

【Profile】

株式会社ビック・ママ
代表取締役社長 守井嘉朗 

1969年宮城県仙台市生まれ。東北学院大法学部卒業、保険代理店へ就職した後、1993年に株式会社ビック・ママを故郷・仙台にて創業し、1つの作業場と作業員2人からスタート。東北と首都圏を中心に全国に63店舗を展開し、2014年にはシンガポールに出店し、海外進出を果たす。

目次

洋服や靴・バッグ等のお直しコンシェルジュサービスを展開

弊社はお客様が大事に着たい洋服や靴・バッグ等のお直しコンシェルジュサービスを展開している会社です。1993年に宮城県仙台市に本社を設立し、2023年現在は国内に63店舗を展開、ベトナムとバンコクにも支店を持っています。

サービスの正式名称は「お直しコンシェルジュ ビック・ママ」。裾上げ専門ではあまりにニッチすぎて他社との差別化が難しい。そこで、洋服の修理は何でも受け付けようということになったのですが、モノを修理して長く使う方は、どんなものに対してもそういう姿勢だから、ならば洋服だけでなく、バック・靴・アクセサリーといったファッション関連アイテムも一緒にお持ちいただこうと。そして、そういう方にお客様になっていただくには、コンシェルジュという何でも相談できる窓口が必要だと考えたのです。コンシェルジュを謳うサービスを展開しているのは当社だけだと思います。

現在は、従業員のために保育園の運営も行っています。離職の一番の理由が結婚・出産だったので、「だったら、退職しなくてすむ制度を作ればいいじゃないかと」と思ったんですね。保育園事業の延長で、発達障害のお子さんをお預かりする放課後デイサービス事業にも取り組んでいます。障がいのある方への就労支援事業で縫い物を教えているのですが、子どもの頃から就労に値するような経験を放課後にできるような場所を作れば、障害のある方をゆりかごから面倒を見てあげられると思い、始めた事業です。

LINEを使った従業員の離職防止アプリ「Mind Weather」を開発・運営

ほかにも、2020年に従業員の心の状態を5段階の天気で見える化し、従業員のモチベー ション管理が手軽にできるLINEを使った離職防止サービス「Mind Weather」をリリース。スタッフの離職に長年悩んでいて、気持ちを吸い上げることができないかと考えて開発したもので、結果として当社の離職率は半分になりました。もともとシステム作りには慣れていて、シンプルなものを作るのが得意。デジタル端末の受付システムもいち早く導入しました。

社員の定着率を上げるには、コミュニケーションを増やすとか、給与を上げるとか、いろいろ考えられますが、一番難しいのはその人の個性に合わせて働いてもらうこと。そのためにはまずその人がどんな気質を持っているのかを正しく調査する必要があります。その上で「Mind Weather」のようなツールを使う。「Mind Weather」は心の状態をお天気になぞらえて可視化し、「今週、私は機嫌が悪いです」というような意思表示ができるツールです。「この子はそもそも不安気質だから、とりあえずこのまま様子を見ようかな」「この子はセンシティブだから今すぐ連絡しておいたほうがいいかな」という判断の材料にできます。LINEのツールなので、チャットでいつでも「何かあった?」と聞けるのもポイントです。

もともと日本人は60%ぐらいが不安気質なんですよ。アフリカ人は明日の食べ物がなくても不安にならないのだそうです。日本人は保険をかけて貯金をして、そして自殺までしてしまう。こんなことが起こるのは日本人の不安気質のせいで、こうした現象を抑えるために昔は家族主義だったと、ある脳科学の先生がおっしゃっていました。それがアメリカ型の成果主義になって不安気質と相まって、組織として大変なことになってしまった。なので、当社は大家族主義に戻そうと考えています。飲み会だとか恒例行事だとか、社内でそういう活動をたくさんやって、社員の不安を解消してあげたいと思いますね。

経営者は結果が最大限出るものに時間を使うべき

ビック・ママの前身は1964年に私の父が創業した「守井加工所」です。私は将来独立できるからと保険の外交員をやった後、父の会社を継いで、1993年にビッグママを設立しました。「いろいろな事業を生み出す母親のような存在になりたい」というのが社名の由来です。

設立当初は洋服の修繕事業以外にもいろいろな事業を展開していました。あれこれ考えてアイディア出しをする時間はたくさんあったし、自分に自信もあったので「できる」と思ったんですよね。事業が思わしくなくなったのは26、7歳くらいの頃。そこで、他の事業を考えるのをやめて、洋服修理に専念することにしました。そこから24年間お直し一本でやって、24年目にようやく保育園事業をやりはじめたのです。

振り返ってみて思うのは「経営者は結果が最大限出るものに時間を使うべき」だということ。私もプライベートで飲食店を経営したり、経営者団体を主催したり、システム作ったり、保育園をやったり、いろんな事業をやりましたが、結局うまくいきませんでした。

経営者は自分で考える時間に限りがあるから、いろいろやりすぎると、だんだん判断ができなくなってくるんですよね。経営判断が必要なものを極力少なくすることが経営者にとって大事なんだと、最初に人から教えてもらったときは「そんなことはない」と思いましたが、途中で「やはりそういうものなんだ」と気づきました。

女性が一生働ける職場を目指して

経営理念に関しては、社内的にずっと変わらず言い続けていることはあるのですが、まだうまく言語化できておらず、今まさに模索しているところです。経営していく過程で人格が磨かれていくことがとても大事で、人格が形成されていく、より良くなっていくことにチャレンジしていく、続けていくことを大切にしています。

「女性が一生働ける職場作り」というのもその1つ。女性は男性とではそもそも働き方が違っていて、そこをもっとわかりあうべきだと思うんです。仕事のために子育てを誰かに代わってもらえばいいというのではなく、子育てをしながら仕事をして、子育てに役立つような経験を積めるようにしたい。
こうした考えから、女性のライフサイクルを

①入社して一人前の社会人・女性になるまでのフェーズ

②リーダー・管理職になって部下を育てていくフェーズ(+プライベートでは子育てするフェーズ)

③50代から60代後半までの第一線を若手に譲って支えていくフェーズ

の3分割で考えています。

女性は男性のように将来のことを考えて会社を選ぶのではなく、いいと思った会社に入って、毎日快適に仕事をしているうちに、気づいたら10年、20年、30年続いていたという感じなんじゃないかと思います。だから、女性社員が多い会社は、毎日いかに快適に仕事ができるかを短期目標にしていくべきだと思います。毎日が楽しくて、人間関係に困ることなく、問題があればみなで話し合える、そういう会社が女性が働く職場としては良いと思います。

素直で言われたことをしっかりやる方に入ってほしい

海外投資の失敗とコロナで、会社としては大きな反省をせざるを得ない経験をしたので、今後は本業に回帰して今まで以上の数字を上げ、その中でDXとの組み合わせで他社ができないようなことをやっていく予定です。その上でプラスアルファするなら、人のことが好きでこれまでやってきましたから、「Mind Weather」のような人の心を数値化するような事業、人を悩みから救って前に進めるような事業にも取り組んでいきたいと思います。

そういった方針で進んでいくうえで入社してほしい人材は、素直で言われたことをしっかりやる方です。当社くらいの規模の会社は、トップが何をするかを決めることが多い組織。なので、言われたことをきちっとやる方を希望しています。不安なことはすべて私が解消するので、先のことをあれこれ考えず、日々与えられた業務をしっかり楽しんでやっていただければよいなと。
良いところを見て魅力を感じ、悪いところはどう補うかを考えるのが自分はすごく好きで、「付き合う」ことをとても大切にしています。たくさんのお客様に喜んでいただくことを小さな喜びとして仕事を続けてくれる方と一緒に働きたいですね。

【URL】
株式会社ビック・ママの公式サイトです。

https://big-mama.co.jp/company/

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社名:株式会社ビック・ママ
本社所在地:宮城県仙台市若林区東八番丁183 BM本社ビル
設立:1993年
事業内容:洋服お直し、小物や靴の修理事業。IT事業。保育園経営など。
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